学校日記

ちょっといい話

公開日
2022/10/24
更新日
2022/10/24

お知らせ

   自分の娘ならちょっとくらい応援してくれたっていいじゃん

 ちょっとした事で母とケンカした。3月に高校を卒業し、4月から専門学生となる私は、1人暮らしの不安からピリピリしていた。「本当に一人暮らし、できるの、ゴミ出す曜日は確認した」など、事あるごとに聞かされる母の言葉にうんざりして、ついに今日、「あぁー、もぉーうるさいなあ、自分の娘ならもっと応援してくれたっていいじゃん」と、自分でもビックリするぐらい大声で母に怒鳴ってしまった。母は何も言わず、悲しいような怒ったような、どこか複雑な顔をして、そのまま車に乗って行ってしまった。夕方をすぎても、夜になっても、母は帰って来なかった。「遅い、遅すぎる。まさか事故にでもあったのか……。」などと考えていたら外で母の車のエンジンの音が聞こえた。
 「何でこんな帰りが遅いの」と問いただそうとした瞬間、目の前に大きな薬局の袋が置かれた。「何これ」と母に聞くと、「あんたの薬。1人暮らしするとき薬がなかったら大変でしょう。あんたはすぐ体調崩すからねぇ」と母が答えた。こんな時間まで私のために母は……。「一人暮らしかぁー、お母さん心配でね、すごく寂しいのよ。風邪引いた時とか、お母さんが側にいてあげたいんだけどねぇ」、もうそれ聞いて涙が溢れて溢れて、自分の不甲斐なさと母への申し訳なさで顔あげられなかった。自分の娘を応援しない母親なんて居るはずないのに、何で気づかなかったんだろう。もっと応援しろだなんて……。1番私のことを思ってくれて支えてくれたのはお母さんなんだよね。
 いつも、いつも、いつも、いつも、ありがとう。その後、遅めの晩御飯を母と一緒に食べました。残り少ない母の味をもっと大切にして行こうと思います。