ちょっといい話
- 公開日
- 2023/02/24
- 更新日
- 2023/02/24
お知らせ
私は6人家族、4人しかいないじゃないか。あとの2人は?
私のお母さんは、生まれつき少しみんなと違っていて、背中に「できもの」みたいなものがあります。そこを押したりすると、全部の神経と繋がっているらしく、死んでしまうそうです。今は普通に暮らしていますが、生まれたときは、「3才まで生きられるかわからない」と言われていたそうです。
お母さんは、26才で、私を産みました。弟が1人いて4才差です。でも、ほんとは、もう2人、いるはずでした。私と2才差で、双子でした。でも、妊娠して3ヶ月で流産してしまいました。そのときの辛さは、残念ながら2才だった私にはわかりませんでした。この事を知ったのは3年前、小学校4年生のときです。そのときは、「へぇ」としか思いませんでした。でも、今、2人のことを考えると、とても辛くなります。ふと思うんです。「こんな悪い子が生まれるくらいなら、あの双子が生きててほしかった」と……。「双子が生きてたら私は今どうなんだろ、何をしてるんだろ」と。「男だったかな、女だったかな、もしかしてめっちゃにてる」と。親には強がってて言えないのですが、やっぱり逢ってみたかったです。「おねぇちゃん」という元気な声が聞きたかったです。
でも、こんなこと考えてたら何も進みません。だから、私、決めたんです。私、亡くなってしまった双子の分まで、「3人分を生きる」と。生きる、こう決めてから、変わったんです。何事にも全力で、取り組むようになりました。おかげで、受験も成功し、偏差値60、倍率6倍の都立中学にいけました。辛いことはたくさんあります。でも、「3人よれば文殊の知恵」で乗り越えています。