ちょっといい話
- 公開日
- 2022/04/13
- 更新日
- 2022/04/13
お知らせ
貧乏でも、きっと暖かい家庭が……
私の親友の話をしてみます。その親友は一見おっとりして童顔。幼い頃から家庭の事情で色々苦労したりしていた。私は、親友に「よい人ができたらいいな」と思っていた。
そんな親友に彼氏ができた。結構イケメンで、優しそうな人だった。パッと見では遊んでいそうな外見の彼氏だったけれど、そんな外見とは裏腹に結構まじめで、何事にも一途な人。そんな彼氏だから、仕事が忙しくなると、親友はよく1人で寂しがっていた。けれど、親友は頑張って付き合っていた。
そして昨年、その彼氏が親友を連れて彼氏の実家に帰省した。その時の事を親友はよく話してくれた。「彼の家はあんまり裕福じゃなくて、お父さんもいなくて、彼は幼い頃からずっと苦労して家を支えていたみたい。だからかもしれないけど、お母さんが、私が来ると聞いて、山ほどのお料理を用意して待ってくれていたの。どのお料理もお母さんの手作りで、とってもおいしかった」と。その帰省から親友は、寂しくても泣かなくなった。さらに今年の11月、「彼は実家にあった借金を全部返済し終わった。彼が幼い頃、父親が多額の借金をしたまま蒸発して、母親と彼の2人が必死にその借金を返済していた事は、11月まで知らなかった」と親友から聞いた。
その2人が、来年結婚する。彼は貯金ゼロだけど、親友は迷うことなくプロポーズを受けたそうだ。「貧乏でも、きっと暖かい家庭ができると思う。だから私は、それで十分なの。」と言って、私に婚約の報告をしてくれた。親友も彼も、頑張った人独特のよい笑顔だった。この2人なら絶対に幸せになれると思う。こんな2人の友達で、私はちょっと誇らしく思える。次は私が頑張らなきゃって思った。