2012 城東フェスティバル(9月15日・16日)
- 公開日
- 2012/09/18
- 更新日
- 2012/09/18
校長室より
今年も城東小学校区コミュニティが企画・運営する『城東フェスティバル』が15日・16日に開催されました。例年は、本校の体育館で作品展と芸能祭を1日日程で行っていましたが、今年度は、コミュニティ30周年記念行事として、作品展を本校体育館で、芸能祭を城東中学校体育館で行い、メインイベントとして、さとう宗幸さんを迎えて東日本大震災復興支援&コンサートが開催されました。また、中学校の運動場ではバザーの店もたくさん出て多くの人でにぎわいました。
本校の体育館で行われた作品展には、本校児童全員の作品と城東中学校生徒の夏休み自由研究優秀作品、城東未来園園児の作品、一般参加の皆さん、実演コーナーに加え特別展示として、被災地の東松島市立宮戸小学校の児童作品も展示されました。本校児童の作品は、夏休みの自由研究だけでなく、俳句や習字等夏休みまでの図工や国語の学習の成果も展示しました。2日間で千人を超す来場者があり、大勢の方に鑑賞いただけたことを嬉しく思います。特別展示された宮戸小学校のある宮戸島は、名勝奥松島で知られる観光地ですが、今回の大震災で多くの家が津波で流され、肉親の不幸に合った児童も多くいると聞きました。そのような子どもたちが、現在の悲しみを乗り越えて「10年後の宮戸島」をテーマに、一人一人が4つ切り画用紙いっぱいに伸び伸びと描いた未来の絵には心を打たれました。
一方、城東中学校の体育館で行われた芸能祭の午前の部には、運動会で活躍する赤白の応援団が出演しました。22日が応援団の本番ですが、毎日熱のこもった応援練習を繰り返し当日に備えています。運動会当日は、午後の部の初めに応援合戦を行います。全校児童865名が応援団のリードにしたがい、一糸乱れぬ応援合戦を繰り広げる様は見ていても鳥肌が立つほどの感動です。今年も大いに期待していますが、その一端を芸能祭で見せてくれました。
午後の部は、さとう宗幸さんを迎えて『東日本大震災復興支援&コンサート』が開催されました。さとうさんの生まれは可児市土田で2年ほど住んだ後、東北の地に転居されたとのことで、こちらには特に親しみを感じているとのことでした。さとうさんは語りながら歌い、詩を読むというスタイルで聴く人を飽きさせません。感動的な話が多かった中で特に「小さな避難所へ行って青葉城恋唄を歌った時、目の前に座った女子高校生が、目に涙をいっぱい溜めてくいいるように聴いていた。きっとこの歌は知らないけど母か父が口ずさんでいたのではなかっただろうか。ぼくは、とうとうこの子に、それを確かめることができなかった。」と話されたことは心に響きました。さとうさんは、ふるさとや父母、友人などの絆を中心とした話をされ、いつまでも被災地を忘れてほしくないと訴えかけられました。
コンサートのフィナーレの場面で本校の子どもたちもステージに上がり、さとうさんといっしょに「つばさをください」と「ふるさと」を歌いました。実は、参加を希望した25人の児童は「つばさをください」の歌を2週間ほど前から毎日昼放課練習してきたので自信をもっていました。しかし、「ふるさと」の歌は、当日の午前中に突然「ふるさと」の歌も歌うという連絡が入ったのです。急遽、楽譜を用意して開演までに練習しましたが、すぐに歌えるものではなく、舞台では、楽譜を見ながら歌うことになりました。しかし、さとうさんが歌詞をリードしたことと、会場全体で歌ったことで、子どもたちも気持ちよく歌えたのではないでしょうか。大勢の前で歌を披露するというのは、とても勇気のいることですが、その分だけ成就感も大きいと思います。何事にもチャレンジし自分の可能性を広げてほしいと思います。コンサートを終えた感想を聞いたところ「緊張したけどしっかり歌えた」「いい記念になった」「さとうさんが上手だった」など、それぞれに緊張感から開放された笑顔で語ってくれました。このような機会を与えていただいたコミュニティとさとうさんに感謝します。