東小日記

五味先生からロンドン便りがとどきました

公開日
2022/11/07
更新日
2022/11/07

学校日記

 朝晩の冷え込みが厳しさを増していますね。今日は立冬。暦の上ではもう冬です。
 イギリス、ロンドンはもっと寒いようですよ。
 五味先生からのロンドン便りです。

 ここからも→ロンドン便り6号

☆☆☆☆
皆さんお元気ですか? 日本では紅葉の季節になったようですね。ここロンドンでは、女王陛下の国葬が終わった途端にとても寒くなり、とっくに紅葉を通り越して、落葉の季節です。昼の時間も、とても短くなりました。そうそう先日10/30(日)に、サマータイムが終わり、標準時間になりました。10/30 の午前1時が午前0時に戻ったので、その日はつまり、一日25 時間ということになりました。サマータイムが終わる直前は、午前7時の出勤時間には、まだ真っ暗でしたが、今は標準時間になったので、それまでの8時と同じ明るさになり、ほんの少し明るい中で出勤できます。ただこれからどんどん日が短くなっていくので、朝は暗い中を出勤し、帰りは子どもたちの下校の午後4時頃は、もう真っ暗です。ヒートテック? とっくに着ています。スーツの下にはダウンベストを着、寒さに備えています。今現在は、最低気温3度前後、最高気温10 度前後で、毎日霧雨が降る、雨か曇りの日がずっと続いています。これからもっと暗くて寒い季節が続きます。はぁ…。
 今年は、ヒーターをつけようにも光熱費の値上がりが半端ない(実に去年の2倍近い値上がりです!)ので、英国民はみんな、ヒーターを我慢して寒さに耐えていることでしょう。ものの値上がりもすごく、あれよあれよという間に、どんどん値上がりしています。私がいつも買っていたフルーツ(イチゴやブルーべりー、クランベリー、アップルなどが、年中あります。特にブドウは皮ごと食べられ、マスカットタイプや巨峰タイプなど、種類も豊富だし、おいしいです。)が、2for3、つまり2つで£(ポンド)3だったのが、この6月に£3.5 になり、9月には£4になりました。さらには2for〇で売っていたもの、例えばチーズやハム、お肉などが単品売りとなり、2つ買うと、前の1.5 倍ほどの値段になってしまいました。とにかくロンドンの物価は高いです。だからそこで生活するために、ロンドナーの給料も高いのですが、私たち日本人学校職員は、昨今の円安ポンド高により、昨年に比べ、実質給料が減った気がします。どういうことかというと、国内より円で送金された給料が英国でポンドに換算されるので、150円=£1だと15,000 円=£100 ですが、現在のように165 円=£1だと、15,000 円=約£91 になってしまい、実質10%近く減ってしまうのです。ですから私も節約を心がけています…。
 現在英国民にとっての最大の関心事は、物価高でしょう。その救世主として9月に就任したトラス首相は、税金を減らす政策を打ち出したとたんにポンドの信用が落ち、ますます物価高にしてしまいました。しかもその政策を批判する側近の大臣を相次いで辞めさせてしまいました。結局英国史上3人目の女性首相、エリザベス女王に任命された最後の首相であり、経済界からの期待の高かった首相だったのに、あっけなく1カ月半で辞任してしまいました。私の友人たちも「彼女は金持ちの味方で、庶民の味方ではない」「税金を減らして得するのは金持ちだけだ」という人が多く、初めから国民の支持は、少なかったようです。そして後任のスナク首相は、インド系の英国人で、初めてのアジア系首相、そして経済の専門家として脚光を浴びています。彼は、ジョンソン元首相の時は財務大臣も務めていた若き政治家です。経歴もスーパーエリートですが、何といっても驚きは、スナク家の財産は、英国王室より多いと言われていることです! 今は就任したばかりですので、さほど厳しい批判はありませんが、国民が、そして私が望んでいる物価の抑制を早く進めてほしいです。
 余談ですが、英国では今やコロナを気にする人は誰もいません。マスクをしている人は、室内外問わずほとんどいません。でも感染者は確実にいます…。そしてやっと私も先日、4回目のブースター接種をしました。さらにインフルエンザの予防接種もしました。もちろん、どちらも無料です。