五味先生ロンドン便りがとどきました
- 公開日
- 2022/01/24
- 更新日
- 2022/01/24
学校日記
今朝も冷たい風が強く吹いていましたね。イギリスは日本よりも緯度が高いので、きっともっと寒いのでしょうね。五味先生のロンドン便りです。
ここからも→ロンドン便りNo.14
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皆さんお元気ですか? 日本ではコロナの感染者が1 日5万人に達したと、ニュースで大きく取り上げられていましたね。東小でも、授業参観・学習発表会が中止になったとHP で見ました。近くの学校が臨時休校になっていることからも、緊張感をもって生活しているのだろうなぁと想像します。
さてここイギリスでは、1月初めに感染者が1日に22 万人になったこともあります。(現在はずいぶん落ち着きましたが、それでもまだ10 万人…。)ロンドン日本人学校では先週、授業参観と学級懇談会を行いました。児童生徒や職員の中にも陽性者が(ほんの)時々出ますが、イギリス政府の方針に従って、マスクをしている以外は普通の学校生活を送っています。ただ街へ出ると、誰もマスクをしていません。レストランやパブ、スポーツ観戦などを含め、時間も人数も、全く規制はありません。イギリス政府は、EU 離脱による経済の下落を防ぐために規制緩和政策をとっているのかもしれません。その結果、見事に景気は回復しています。先日のニュースでは、もはやコロナはpandemicパンデミックからendemic エンデミックになったと話していました。endemic とは、地域的な流行という意味です。つまり全世界を巻き込んだ流行は終わり、これからは地域間格差、国家間格差ができ、風土病のようになるという説でした。さらに、この先3カ月は困難な時間が続くが、もはやコロナは終わりが見えてきたというニュースも見ました。イギリスでは、ほとんどの成人が3回目の接種が終わり、12 歳以上もほとんど2回接種が終わっています。イギリス入国者も、陰性証明さえ持っていれば隔離されることはありません。でもやはり、気を付けましょう!私はもちろん、マスクと手洗い、消毒を欠かさないようにしています。みなさんもそうでしょうね。おたがい、まだまだですね。
さて12 月25 日に、街の小さな教会で”クリスマスミサ”に参加してきました。24 日のうちに明日参加してよいか聞くと歓迎してくれたので、朝10 時のミサに間に合うように出かけました。教会に入ると、人はたくさんいるのですがとても静かで、まさに厳かな雰囲気でした。始めに一人一人が持っているキャンドルに火をつけて、英国国教会の司祭の入場を待ちました。当然ながら、司祭が入場するときは全員立って頭を下げ、敬意を払いました。それからミサが始まりましたが、途中で何曲も讃美歌を歌いました。もちろん歌詞カードがあるから歌えたのですが、歌っているうちに何だかとても清らかな気分になり、心が落ち着いていくのを感じました。ふと周りを見ると、参列した人々も穏やかで幸せそうな表情を浮かべていました。お話と讃美歌が続き、最後に司教さんがワインとパンを食べ、全員にパンをくれました。パンといっても小型の薄焼きせんべいのようなもので、それを「聖体拝領」と言うのだそうです。ワインはキリストの血、パンは体を意味するもので、とてもありがたくみんな受け取って食べていました。私も食べましたが、これといった味があるわけではないところが、また神聖さを感じるところです。日本にいる時は、クリスマスというとイベントであり、一種のお祭りのような気分でしたが、実際にキリスト教のミサに参加して、やはり本当のクリスマスは、とても神聖なものなのだということを、改めて感じました。そして、宗教が大切な心のよりどころなのだということも分かりました。だから宗教が絡んでの戦争が、大昔から絶えないのかもしれません。これも国際理解の一つでしょうか、それを肌で感じることができ、とても幸せでした。