Hello! from LONDON 五味先生ロンドン便り
- 公開日
- 2021/06/22
- 更新日
- 2021/06/22
学校日記
ロンドン日本人学校の五味先生からロンドン便りが届きました。日本とは様子が違うことがよく分かりますね。
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皆さんお元気ですか? 日本は梅雨の季節ですが、ロンドンには梅雨はありません。6月も半ばを過ぎて、やっと暑いと感じる日がありました。それでも日陰に入ると湿度が低いので涼しくて、気持ちがいいです。ただここ数日は天気がよくなく雨の日が続いており、上着がないと寒くてしょうがありません。室内は、ヒーターをつけています。
さて先日、コロナのワクチンを打ってきました。NHS(英国保健省)に申請し、GP登録、いわば国民健康保健登録をすると、さっそくメールで、ワクチンの申し込みサイトの紹介が届きました。そのサイトでは、生年月日や名前、住所はもちろん、アレルギーがあるかないかとか、この2週間に何らかの予防接種を受けたか、妊娠していないか、何度目の接種かなどの質問があり、最後にどこで受けるか選択できるようになっていました。そこで私は、イギリスに長く住んでいる英語の先生に相談し、家から一番近い、車で5分ほど離れた薬局を選びました。集団接種会場だと医師ではないボランティアが打つことが多いので下手なことや、薬局なら具合が悪くなってもすぐに薬が買えるというアドバイスがあったからです。
ネット登録をして、翌土曜日に行った薬局は、繁華街の真ん中にあり、周辺の店は、ちょうど昼前なのでオープンテラスで食事やお茶をしている人がいっぱいいました。イギリスはワクチン接種が進んでいるので、どこでも普通にお店をやっているのです。
薬局の前にいた係の人に名前と予約時間を言うと、何と名前がないと言われました。昨日予約したはずなのに…。では今日は打てないのか?と聞くと、いいや打てる、中に入って待ってろと言われました。中には2つ接種するブースがあり、半信半疑で待っていると、3分ほどで順番が回ってきました。担当はターバンを巻いたインド系の物静かな男性医師でした。予約が取れていなかったという事情を話すと、サイトにもあった質問と、今日の体調、家族の既往症などを聞かれました。予約なしで来たのに、何事もなかったかのように淡々とパソコンにその情報が入力されていきました。最後に、アストラゼネカ(英国製のワクチン)だけどいいかと聞いてきたので、ファイザーは打てるのかと聞くと、それなら別の場所に行けと言われました。じゃあ聞くなよと思いつつ、Tシャツをめくり、準備しました。その間、体調は悪くないが緊張しているとか、君のことを信じているから痛くないように打ってくれなどと冗談を言っていたのですが、ニヤッと笑っただけで、スルーされました。
アンプルから液体を吸い、いよいよ打ちます。一瞬針の刺さる痛みがありましたが、何もなく、えっ?と思うぐらい、あっけなく終わりました。人によっては指の先までズキンと痛みが走ったとか指先がしびれたとか、熱い液体の流れを感じたとか聞きましたが、見事に何も感じませんでした。その後、そこで待機して様子を見てもらう待機場所もなく、買い物が終わったようにすぐに店を出なければいけませんでした。その日は家に帰ってからスーパーに買い物に行ったり食事を作ったりしただけで、静かに過ごしました。日本人学校の先生やスタッフもたくさん接種していますが、ほとんどの人が、1日2日高熱が出たとか関節が痛くなった、激しい頭痛がした、腕がパンパンに腫れたとか注射したところに大きなしこりができ、痛くて腕が上げられなかったなどと言っていたので、とても恐ろしい思いで、一人ぼっちの夜を迎えました。だからその日は軽い食事をとり、シャワーを浴びて早く寝ました。
・・・朝が来ました。何もない! いつもと同じ朝で、何も変化がない! 幸運にも副作用が全くなく、気持ちのよい朝が迎えられました。という訳で、次回私は、8月に2回目のワクチンを受ける予定です。(今回正直に言うと、人体実験のようで本当に怖かったです・・・。)