ちょっといい話
- 公開日
- 2023/02/02
- 更新日
- 2023/02/02
お知らせ
何もかもが上手くいかなくて、少しまいってた時期があった
進学のために実家を離れて1人暮らしを始めた頃のこと。新しい生活の何もかもが上手くいかなくて、少しまいってた時期があった。頼れる人どころか、友達すらまだほとんどいなくて、気晴らしといったら実家に用もなく電話することくらい。といっても、家族に向かって弱音吐くのは、恥ずかしいから当り障りのない話ばっかりしてたんだけど……。でもある日、母親と電話で話してて、ついポロっとね、言ってしまった。「あー、もう実家帰りたいな」って感じで……。で、「うわヤバい」とか思いつつ、必死に平静を装ってたんだけど、「泣いてんの?」って聞かれた。当然私は「泣いてないよ、やだなぁ」って笑って誤魔化して、その時はそれ以上つっこまれることもなく電話を切ったんだけど……。
その数日後に母親から手紙が一通届いた。「あなたがそちらで泣いていても、母は行ってあげることができません。だから、あなたが泣いていると辛いです。あまり泣かないで」と。「文章がクサいよ、母」って思いながら、思わず泣いてしまった。ただ、「この人の娘でよかった」って本当に思った。私はまだまだ頼りなくて弱っちいけど、いつかちゃんと恩返ししたい。
だからお願いします。その日まで元気でいてください、お母さん。