学校日記

ちょっといい話

公開日
2023/01/20
更新日
2023/01/20

お知らせ

   結婚と離婚 

 私と主人は、4年間の交際期間を経て結婚しました。とても優しい人で、結婚して暫くは、幸せで、毎日が充実していました。その後、妊娠が発覚し、お腹に子供がいるという事実は、今まで生きてきた人生の中で、最も幸せを与えてくれるものでした。
 ここまではよかったんですが、生んでから私の心に変化が生まれました。「この子を守らなければ」という強い母性本能のせいなのか、それとも余裕の無い日々のせいなのか、段々と主人に厳しく当たる様になってしまいました。「どうして私ばかり」「あなたがしっかりしてないからでしょ」と主人を責めたてます。いがみ合いが増え、そして遂に離婚。結局、私はまだ2歳の子を連れてシングルマザーになってしまいました。
 1人になってからの日々は、想像以上に大変なものでした。働かないといけないのに、すぐに保育園から電話がかかってくる毎日。将来の不安を抱えながら、必死に毎日を生きていました。
 そんなある日、別れた主人から連絡が入ります。「子どもに会いたい」と……。私は複雑な気持ちで、子供を連れて会いに行きました。帰り際に子どもの大好きな車のおもちゃと、1通の手紙をプレゼントされました。手紙は不器用な字でこう書かれていました。「君が泣けば僕も悲しい。君が笑えば僕も嬉しい。」言葉を紡ぐ事が苦手な主人からの、精一杯のメッセージでした。泣きました。涙が止まりませんでした。
 主人はこんな私を、まだ愛してくれていたのです。その後、話し合いをして、今はお互いを尊重しあって共に生きています。一度別れなければ気付けない事もあったでしょうし、これでよかったんだと思っています。今はとても幸せです。