ちょっといい話
- 公開日
- 2022/11/22
- 更新日
- 2022/11/22
お知らせ
あなたの言葉で今に必死に人生にしがみつけてます
今まですれ違いが多くて、なかなか時間をとって話す機会のなかった父。そんな父と時間をとって話す機会を得たのは、恥ずかしながら仕事でミスをしまくって、会社から叱責を何度もうけていた時だ。家に帰り、何気なく「もう仕事がしんどい……」とつぶやいた自分に、父は「今週末、飲みにいこう」と言った。近所の居酒屋で父と酒を飲む。家で飲むことは今までにもあったが、居酒屋で2人で飲むというのは、今まで生きてきて初めてのことだった。仕事のことなど、自分のことを一通り話した後、父が言った言葉。
「お前が生まれた時な、何とも言えない不思議な気持ちになったんだよ。初めての子どもだったからな。『この子は特別な子だ』ってその時思ったし、今でもその気持ちは変わらん。だからいくら辛いことがあろうが、苦しもうが俺、そして母さんが、お前のことをそう思ってると思っていてくれ」
自分に自信が無くなっていた自分にとって、すごく染みた言葉だった。今でもその言葉を思い出して、泣いてしまうことがある。
「父さん、今も苦しいけど、生きづらいけど、あなたの言葉で今に必死に人生にしがみつけてます」