学校日記

ちょっといい話

公開日
2022/11/08
更新日
2022/11/08

お知らせ

   お前は俺にとって、命よりも大切な友達だ

 お前は俺にとって、命よりも大切な友達だ。
 小学校2年の時、友達もいなかった俺の誕生日にチョロQをくれた。その当時の600円というのは、俺達にとって大金だった。とても嬉しかった。3年生の時、一緒にサッカークラブに入った。お前は上手で俺は下手だった。4年生の時、スイミングに入った。そこでもお前は大会に出れるようになったけど、俺は幼稚園児達と一緒に練習していた。5・6年生になって俺は野球クラブに入ったが、やはり下手で野球をやる時、最後にジャンケンで「いる」とか「いらない」とか言われてた。だけど、お前にけなされた覚えはない。こんなに差があるのに、友達でいてくれたお前を、俺は大好きだった。中学校に入学してからも、ほとんど一緒に登校したし、部活のない日は一緒に帰った。
 昨日の通夜は、行かなかった。家でタオルを咥えてこの文を書いてたよ。「朝、遅刻をすると内申書によくない」と言って一緒に走った。お前はよく遅れて来たよな。今でも後ろを振り向くと、後ろから走ってくる気がする。お前の声が聞こえてきそうな気がする。今、お前をこうして見ていると、「冗談だ」と言って、笑いながら起きてきそうな気がする。起きてきて欲しい。数えきれない程の人達が、こんなにも悲しんでいる。俺が、テストでよい点を取った時は褒めてくれた。俺が、悪口言われている時は庇ってくれた。お前は自慢しなかったけど、これだけ沢山の友達がいることは自慢した方がいい。よく「喧嘩する程仲がよい」って言うけど、あれは違う。俺とお前は、喧嘩した事がないからだ。 
 時々遊びに来いよ。夢でも、幽霊でもいいから、盆と正月には必ず来いよ。俺が死ななきゃならない時は、三途の川まで絶対来いよ。今度話す時、お前は天国、俺はプロ野球の話をしよう。最後にもう1度言うけど、お前は俺にとって命より大切な友達だ。いつまでも友達でいよう。