ちょっといい話
- 公開日
- 2022/10/20
- 更新日
- 2022/10/20
お知らせ
おかんみたいな、おかんになることが私の夢です
高校の頃、バイトと遊びではしゃぎまくってた。そんな中、高2から高3まで、ダイエットと忙しさで拒食症になった。すごいガリガリになって、普通の生活が辛くて、眠くて、イライラして……。でもバイトも学校もしっかり行っていた。毎朝おかんが作るお弁当は……。家に置いたままにした。ほとんど食事をとらず、友達にも家族にも相当心配かけてた時期。高校卒業間際、拒食症の症状も軽くなり、最後のお弁当がある日。久々の母との朝の会話。「お弁当忘れてるよ」、……。その日学校で丁寧に包まれたお弁当箱を開けた。母からの手紙が……。
「あなたがダイエットをする頃から、母はお弁当を作らなくなり、悲しいような、楽チンだったような……。一時期は本当にどうなるのか、不安で仕方ありませんでした。たくさん心配をかけてくれたあなたですが、体だけは健康にね。いずれあなたにも子どもができて、文句を言いながら、お弁当を作る様子を思い浮かべると笑っちゃう。でもあなたはママの娘。何があっても大丈夫。これからも頑張ろうね」
学校で泣いた。友達に自慢しまくった。泣きながら「手紙入ってるよ!」って。そのお弁当には、私の大好きな母の「手作りだし巻き卵焼き」が入ってました。うちのおかんは本当に料理がうますぎて、絶品。
私は今、19歳。就職して1人暮らししています。おかんのお弁当、何で、何で、もっと欲張って食べなかったんだろう。人生最大の悔い。今更だけどおかんのお弁当ってどれだけあったかくておいしかったのか、思い知らされました。あの愛情に勝てるものはこの世にないでしょう……。
おかんみたいなおかんになることが私の夢です。