ちょっといい話
- 公開日
- 2022/06/21
- 更新日
- 2022/06/21
お知らせ
されど弁当
少し昔話になります。
私にとって弁当の思い出といえば、中学時代の土曜日、高校時代の毎日の昼食です。朝起きると、聞こえる包丁の音やフライパンで調理している音、歯を磨き、着替えをしているとただよってきたいろんな香り、「おっ、今日のおかずは○○かな」と思って台所へ行くと、予想通りのおかずがあり、ふたを開けた弁当箱から上がっていた湯気、それらが鮮明に思い出されます。
以前、TVか雑誌に「コンビニ弁当とおふくろさんの手作り弁当とどちらがいいか」というアンケートをやっていました。何と、コンビニ派が半数を超えていました。そして、昨日の家庭科の時間にふと、その話題を投げかけると、「そりゃあコンビニや」という声も少なからずありました。私も高校生の頃、「今日のおかずは、これでもかというほどの野菜炒めやったな」なんて母親に悪態をついていたものです。でも、味が問題ではないのです。朝のあの音、あの香り、あの湯気の中には、たくさんのものが含まれていたような気がします。