ちょっといい話
- 公開日
- 2022/05/12
- 更新日
- 2022/05/12
お知らせ
弱い自分とは「さよなら」するから
私には、大好きな男の子がいた。その子は、幼なじみで小さい頃からずっと一緒だった。私は、いつも支えてくれた彼が大好きだった。でも、彼は、自ら命を絶った。理由は、いじめ。彼は頭もよくて、運動神経もよくて、女子とも仲がよかった。そのせいで、他の男子の嫉妬が向けられたんだ。男子達が、悪口を言い始めた。そうすると、仲のよかった女子達は離れていって、次第に彼は1人ぼっちになった。追い詰められた彼は、最悪の決断をした。私は、何も出来なかった。彼への悪口に、反論できなかった。彼は、私を助けてくれたのに。昔、いじめられてた私を、庇ってくれたのに。私は弱くて、怖くて、彼を助けられなかった。
私は、彼の家に行って彼のお母さんの前で泣き崩れた。「ごめんなさい、ごめんなさい」と言い続けていた。そんな私に彼のお母さんは、「あの子、あなたのこと恨んでなかった。突然、他の子の話をしなくなった時でも、あなたの話は、ずっと楽しそうに話してた。あの子はあなたのことを『ずっと、大切な幼なじみ、親友なんだ』って言っていた」と言ってくれた。その話を聞いた私は、泣いた。ずっと、声を上げて泣き続けた。ごめんね。助けられなくてごめん。でも、今度はちゃんと助ける。彼みたいな人がいたら、今度こそ、助けてみせる。もう、弱い自分とは、さよならするから。
私は、このできごとがきっかけで変わりました。引っ込み思案で、気が弱い私をやめました。よく言いますよね。「勇気を振り絞るは一瞬だけど、後悔は一生残る」って。本当に、その通りだと思いました。勇気を出すことに躊躇ったら、一生後悔が残ってしまう。だからこそ、勇気を出すんです。少しだけでいい、本の少しだけでいいから、何か、勇気を出してみてください。そうすれば、未来は変わります。私と同じ思いをする人が、1人でも減りますように……。