学校日記

ちょっといい話

公開日
2021/12/23
更新日
2021/12/23

お知らせ

   たとえ火の中でも 

 私の両親は小さな喫茶店を営んでいます。私はそこの1人娘で、父は中卒で学歴はありませんが、とても真面目な人でした。バブルが弾けて景気が悪化してきた頃、父は仕事の暇な時間に店を母に任せ、バイトに出るようになりました。景気はどんどん悪くなり、お店はモーニングやランチの時間以外はガラガラ、バイトも掛けもちするようになりました。バイトが1つ増え2つ増え、1番厳しい時は、朝のモーニングの時間にお店に出て、それが終わったら弁当配達。そして再び店でランチをこなし、その後、郵便配達へ。それが済んだら、店の閉店処理。月曜から金曜までそうやって過ごし、土曜日は1日酒屋の配達のバイトへ行き、日曜もアルペンで荷物運びのバイト。足も肩もいつもパンパンで、母が夜によくマッサージをしていたのを覚えています。50代で細身の父が休む間も無く、私の学費と住宅ローンのために働いてくれました。
 結婚して親になって、本当に思う。お父さん、凄過ぎるよ。おばあさんの葬式の時、酔っ払った父が言った、「お前のためなら何でもできる。たとえ火の中でも飛び込めるぞ」という言葉は本気だったと思う。家族のためにあんなに一生懸命になれる人を、私は他に知りません。私にも働き者のお父さんの血が流れているのだから、どんなことでも乗り越えていこうと思います。