東小日記

五味先生からロンドン便りが届きました

公開日
2024/01/17
更新日
2024/01/17

学校日記

 今朝も観察池が凍りつくほど冷たい朝でしたね。けれどイギリス・ロンドンはもっと寒いのだそうです!ロンドンで世界史に直接触れて大興奮の五味先生からロンドン便りが届きました。

ここからも→ロンドン便り第10号

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あけましておめでとうございます
 新しい年が始まったばかりなのに、日本は大変でしたね。元日の能登の地震については、こちらの BBC でも速報で流され、大きく報道されました。まだ余震が続いていると聞きますが、お亡くなりになられた方々のご冥福を祈るとともに、被災された方々が、一日でも早く安心して暮らせることを祈ります。2日の羽田での航空機事故も、大きく報道されました。被災地支援に赴こうとしていた海上保安庁の方々に犠牲者が出たことも、残念でなりませんが、こちらでは、JAL 機の乗客・乗員の、誰一人犠牲者が出なかったことを「miracle」として報道していました。また、近くにある ANAのスタッフの協力や支援も報道されていました。英国人のコメンテーターは、日本企業の訓練のすばらしさ、パニック下でも統制の取れた行動がとれる国民性、互いに助け合う人間性を称えており、同じ日本人として、誇らしく思いました。災害は多いですが、日本は素晴らしい国ですよ!
 さて、今回は、冬休みにお出かけした British Library(英国の王立図書館)について、お話しします。ここの何がすごいかというと、以前にレポートした世界中のお宝が満載の「British Museum」の図書館版なのです。だから、とにかく所蔵品がすごい!入り口を入ってすぐにある展示場で、まずは「マグナカルタ」を見ました。ご存じですか、マグナカルタ? Great Charter of the Liberties、直訳すると「自由の大憲章」は、イギリス連合王国の実質的な憲法を構成する法律の一つであり、イングランド王国においてジョン王の時代に制定(1215 年)された憲章のことです。この憲章により、国王の権限を制限したことで、民主的な憲法のもととなりました。また、世界に先駆け、なんびとたりともその資産を保護することを成文化しました。そして驚くことに成立から800 年が経過した 21 世紀の現在でも、イギリスの憲法の、最も根幹をなす部分として生きているということです。その本物が、現在世界中に4つ残っていますが、そのうちの2つが、ここにあるのです。本物のうち1つは、800 年経ったとは思えない、たいへんよい保存状態でしたが、何が書いてあるのかは、さっぱり分かりませんでした。横にある解説を読んで、やっと理解できたのですが、「教科書で習ったあれだ!」という事実に、心動かされました。
 他にもここには「すごい」ものがたくさん…。まずはシェークスピアの第1刷の本。これは 1623 年のものでした。同じくシェークスピアの、ハムレットの早期未完成本、これは何と 1603 年、江戸幕府ができた年の本です! ほかにもミケランジェロやダビンチの機械設計図、そして、モーツァルトやシューベルト、ヘンデルの直筆楽譜。ベートーベンの愛用した音叉などなど、驚くようなものばかりでした。もちろんここも無料です。しかも写真撮り放題! 場所は、ハリーポッターがホグワーツ魔法学校に旅立ったキングスクロス駅のすぐ近く、我家から 40 分ほどの所にあります。ロンドンに住んでよかったと思えるのは、こういった世界的な文化遺産をすぐ見られることです。今回も、もちろん大満足です。