東小日記

五味先生からロンドン便りが届いています

公開日
2023/09/06
更新日
2023/09/06

学校日記

 9月になっても暑い日が続き、まだまだ秋を感じることはできませんが、ロンドンは秋の気配を感じているようです。五味先生からロンドン便りが届きましたよ。

ここからも→ロンドン便り第5号

☆☆☆☆☆☆

皆さんお元気ですか? 学校が始まりましたが、夏休みは楽しかったでしょうか? さて今年も私の携帯に、熱中症警報や大雨警報が頻繁に届きました。日本は年々、熱帯に近づいているのでしょうか? ちなみにロンドンは昼の時間も短くなり、最低気温が 10度前後、最高気温が 20度前後となり、朝は寒いので、スーツの下にダウンベストを着て出勤するようになりました。我家の前の大きな街路樹(セイヨウトチノキ、別名マロニエ)は、紅葉しだしました。実も熟しだしたので、リスさんたちの越冬用のエサになりますね。もう、すっかり秋です。そろそろヒーターを入れよかな?
 さて今回は、「イギリス関連のニュースいろいろ」について、お話しします。
 まずは、最近日本で話題の「DBS」についてです。「DBS」とは、「無犯罪証明書」です。イギリスでは、学校に勤めるためには、これが絶対に必要になります。教員はもちろん、事務局職員も警備員も、そして出入りの清掃業者ですら全員必要なのです。私自身も実は日本で「無犯罪証明書」を愛知県警でとってから、イギリスに渡りました。県警本部では、狭い入口で受付をして待ちました。テロなどの防止のために、中には簡単には入れないようになっているのでしょう、そこから先は係員の案内でしか入れませんでした。通された狭い部屋の中で、係員2名に、イギリスに赴く証明書と住民票などで身元の確認をされ、両手の指紋全てを、横の面も含めてとりました。その後、郵送されてきた証明書をもって渡英したのですが、今度はロンドンでも、同じものをとりました。既にビザをとるときに、東京で指紋をしっかりとられているので、こちらはネットで申請したら 10 日程で届きました。それを学校に提出して、無事「就業」できました。イギリスでは当たり前のことなので、今回の日本のニュースに接し、「そういえば日本には、なかったなぁ」と思い出しました。社会情勢からして、「DBS」を子どもに関わる学校職員が取得するのは納得するところもありますが、某国のように、犯罪者の足に GPS が埋め込まれるのは、やり過ぎじゃない? 人権問題にならないの? などと感じてしまうのは、私だけでしょうか。
 次に「ネス湖のネッシー大捜索」についてです。ロンドンからスコットランドのエジンバラに行き、そこからバスで 5 時間かけて、やっと着くネス湖。周囲は氷河で削られた渓谷で、太古からの森林が広がっています。ずっと霧雨が降っているような、しとっとした天候なので、私が訪れた夏休みですら、寒さに震えました。遊覧船に乗って湖を周遊したのですが、雰囲気がありました! 霧がかかり視界が狭まった中で、静かに揺らめく湖面…。細長い湖を 1 時間以上回りましたが、「何かいるだろうなぁ。いや、いるに違いない!」と、強く感じました。そこを本格的にドローンや赤外線センサーも使っての大捜索。結果は「発見できず」でしたが、夢がありますね。もう一度言います。「いてもおかしくない、いや、いてほしい!」と感じるネス湖です。