五味先生からロンドン便りがとどきました
- 公開日
- 2023/05/29
- 更新日
- 2023/05/29
学校日記
今日は朝から雨。梅雨入りも近くなっていますね。ロンドンはどんな天気かな?
五味先生からのロンドン便りが届きました。
ここからも→ロンドン便り第2号
☆☆☆☆☆☆
皆さんお元気ですか? ロンドンも暖かくなってきて、昼間は20度ぐらいになりました。ただまだ朝は10度を切る日が多く、寒さを感じます。だからスーツの下には、もちろんダウンベストです。
明日5/29 は、イングランドは「Spring Bank Holiday」という名の祝日です。イギリスの祝祭日は、バンクホリデー「Bank Holiday」と呼ばれ、直訳すると「銀行の休日」ですが、銀行に限らず政府や公共機関、学校、一般企業もほぼ休業となります。スーパーやデパートなど多くの商業施設は祝祭日もオープンしていますが、営業時間が平日よりも短くなることが多いです。英国には、クリスマスやイースターなどの「宗教的な祝日」と、「労働者の休息日」の2 種類の休日があります。バンクホリデーもその一つで、産業革命当時、働き詰めだった労働者も、銀行が休みなら会社も休みになり、労働者も休みが取れるだろうということで、制定されたそうです。しかもそれが制定されたのが、何と1871 年! 明治4年には既に労働者を守る考えがあったのですね。そしてもう一つ驚きなのが、イギリスは、4つの国の連合王国なので、国内統一の祝日ばかりでなく、地域によって異なる祝日もあるのです。ちなみにウェールズにはウェールズ語というのがあって全く英語とは違います。スコットランドや北アイルランドには、ポンドという単位は一緒ですが、独自の紙幣・硬貨があります。ただそれらはイングランドでは使えませんが、イングランドのお金は、それらの地域でも使えます。統一・同一を常とする日本とは違いますね。なお、先日の国王の戴冠式(The Coronation of HM KING CHARLES 3世)に関わる休日は、イギリス全土で同じでした。
さて先日の日曜日に、学校近くのイギリス国教会の教会で、中学部の生徒が歌を歌うという催しがありました。「Education Sunday」という企画で、地域にある学校4校が招かれたのですが、ロンドン日本人学校中学部有志の50 名ほどが、学校の教育目標と校旗に込められた意味を、もちろん英語で説明し、「Amazing Grace」を歌いました。通常の日曜礼拝の一部として行われたものなので、その前後に司教さんのお話と讃美歌があり、厳かな雰囲気の日曜日の午前を過ごしました。終わった後は、生徒たちも一様に満足気な、幸せな笑顔で教会を後にしました。生の現地の風習、文化、宗教に触れるよい機会に恵まれた上に、司教さんのお話と讃美歌を聴き、私自身も幸せオーラに包まれたような、心地よさを感じました。
国際交流の話題として、もう一つ。先週、中学部1年がグリーク校を訪問してきました。私も引率していったのですが、ロンドン在住のギリシャ人の児童生徒のための学校なので、校内に入るとシグマやベータなどのギリシャ文字で書かれており、何が書いてあるのか、全く読めませんでした。先生も子どもも、もちろん英語が話せるのでよいのですが、塀の中は、異文化でした。しかし、スパニッシュ校の時もそうでしたが、時間の流れが緩やかですね。一応スケジュールはいただいたのですが、一向に進まず、そしてそれを気にかけることもなく…。事前にしっかり準備をし、時間をきっちり守って計画通り行うなんて、日本人の概念など、妄想でしかありません…。2時間の予定だったのが、結局4時間かかりました…。「郷に入れば郷に従え」ですね。