東小日記

五味先生ロンドン便りがとどきました

公開日
2022/03/22
更新日
2022/03/22

学校日記

 3月も後半になったのに、今日は冷たい雨が降っています。イギリスの春はどんな様子なんでしょうね。五味先生ロンドン便りがとどきました。

 ここからも→ロンドン便りNo.16

☆☆☆☆☆☆

皆さんお元気ですか? 日本でもまん延防止等重点措置が全面解除されたようですが、こ
こイギリスでは、2月21 日からコロナに関する全ての規制や措置がなくなりました。だからたとえコロナになろうが、隔離や自宅待機する義務がなくなり、自分の意思で出勤してもかまわないのです。分かりやすく言えば、コロナで体調が悪くても、出かけることに何の制限もなくなったということです。完全にアフターコロナ、ウィズコロナになりました…。
 英国政府の方針に従い、ロンドン日本人学校では、3月11 日に行われた小学部・中学部合同卒業式では、歌や呼びかけはもちろんノーマスクですし、式の最中も自分で判断してマスクをするということで行いました。会場には小5 と小6、中2 と中3、保護者や来賓、職員などで、300 人以上がいましたが、卒業生や在校生、職員は、誰も式の最中マスクをしませんでした。喚気に特に気を付けていたわけでもなく、閉鎖空間で、以前のような「ふつう」の式が行われたのです。式中、素の顔、表情が見られ、担任としては感動的でしたが…。
 日本の皆さんからすると、「えっ?」と驚かれるかもしれませんが、それがイギリスの「今」です。既にスーパーなどの店内も地下鉄などの車内もマスク着用の義務はなく、本当に誰もマスクをしていません。だからといって陽性者がいないかというとそうではありません。しかし、以前のように感染経路を追跡することや濃厚接触者を隔離することなどは、全くありません。ところが日本への帰国者の中には、厳格な日本のコロナ政策により、とんだとばっちりを受けている人もいるようです。イギリスでは何も制限がないのですが、日本入国の際は陰性証明が必要です。こちらで陰性だったのに、搭乗中に発症した場合、飛行機の前後2 列ずつ、合わせて5 列の人が隔離されるのだそうです。せっかく日本も隔離がなくなったと喜んでいたのに、すぐに家に帰ることができないと嘆いている知人もいます。おまけに今はウクライナ情勢の関係で、ロシア上空を飛べないので、JAL は北極回り、ANA は南回りで飛んでいるので、今までより3 時間以上長い16 時間!も飛行機に乗っているのだそうです。疲れますよね…。しかもANA は現在運休中なので、JAL が満席だそうです。一人コロナか怪しい人がいたら、みんなたいへんなことになりますね…。ただJAL は北極回りなので、途中でオーロラが見えることもあるそうです。それぐらいいいことがないと、やっていられませんね。
 早いもので、もうロンドンに来て1 年が経とうとしています。住んでみて分かったのですが、ロンドンは、物価が高いのと寒いのを除けば、とてもいいところです。人々は優しく温かく、とても親切にしてくれます。それは、多民族が一緒に暮らしているからでしょうか?我が家からすぐの商店街には、インド人のレストラン 、イタリア人のカフェ 、イラン人の床屋、中国人の薬局、トルコ人の八百屋、パキスタン人のコンビニ、イギリス人のパブというように、様々な国にルーツをもつ人たちが 店を構えています。そこに出かける日本人の私。もう慣れました、冗談を言い合ったりサッカーの話をしたりの日常に。それも 楽しいです !
 こちら に来て思ったのは、霧雨や曇りの日が多いので、晴れの日が本当に嬉しいことです。こちらの人たちはそんな日は、たとえ1月でも半袖になり、太陽の光を浴びようと しています。それぐらい太陽がなく、寒いからなのでしょう。私も1年中、長袖を着ていましたし、夏にダウンを着ていたこともありました。そして「衣替え」という概念がなくりました。
 テムズ川沿いには、コロナの犠牲者名を書いたハートが、500mほど続いています。
 昨年の今頃は多くの犠牲者を出し、街はロックダウンされて、人々は息をひそめていたそうです。イギリスは、本当に苦しかったようです。
 シモクレンやアーモンドチェリーの花が見事に咲いている 早春のロンドン。私を受け入れてくれてありがとう。 そんな気持ちで一杯です。I LOVE LONDON and INUYAMA!