東小日記

五味先生ロンドン便り12号がとどきました。

公開日
2021/11/25
更新日
2021/11/25

学校日記

 朝の冷え込みが本当に厳しくなってきましたね。久しぶりに全学年そろっての登校時も、寒そうに背を丸めて歩く東っ子が多くなりました。しっかり防寒着を着用しましょうね。
 五味先生からロンドン便りがとどきました。ロンドンはもっと寒いようです。今回も興味深い話題です。
ここからも→ロンドン便りNo.12

皆さんお元気ですか? 11 月も末になり、日本も日が短くなり寒くなってきたことでしょ
う。先日の修学旅行の写真を見ていると、ホテル到着時には暗くなっていましたね(今年度も無事修学旅行に行けてよかったですね!)。ただロンドンの昼間の時間の変わりようは、日本の比ではありません。夏は朝4時には明るくなり22 時近くになってやっと暗くなる、冬は7時半になってやっと明るくなりかけ16 時にはほぼ真っ暗です。だから下校時刻には電灯の下を門まで歩いていきます。寒さも厳しいですよ、ダウンジャケットは10 月から着ています…。寒くなったので、家の周りや近くの公園でよく見かけたリスが冬眠してしまったのか、全く見られなくなったのも寂しいです。
さて前回のロンドン通信で、時差のことについてお話ししました。今は、日本はイギリスの時間GMT(グリニッジ標準時)より+9時間です。国際基準として、ロンドンのグリニッジ天文台にある本初子午線を0度とし、地球一周360 度を24 時間で割ることで時差が計算できます。つまり、360÷24=15。経度15 度で1時間の時差が出てくるのです。日本の標準時は東経135 度ですから、135÷15=9。ほらね、9時間の時差でしょ! ただここで疑問が…。世界の基準となっているイギリスの時刻なのに、なぜイギリスは、サマータイムを導入しているのでしょう? 世界中で導入しているのは、もう数えるほどしかないのに…、です。長年の習慣なのでしょうか? ここでも伝統を重んじるお国柄がうかがえます…。
そのグリニッジ天文台に、夏休みの休日、行ってきました。ロンドンの東端、テムズ川沿いにあるグリニッジ地区は、私の住んでいる地区からは、まずロンドン中心街に地下鉄で行き、そこから無人モノレール(DLR)に乗るので、合わせて1時間以上かかりました。
DLR 沿いは、昔は造船所が多かったのだそうですが、今は再開発されて、高層ビルや高層マンションが林立した、とても近代的な街でした。そこを通り過ぎ、テムズ川の下をくぐり抜けると、グリニッジ地区になります。駅からすぐの広い公園を通り過ぎると、小高い丘の上に、屋根に赤い球の乗ったグリニッジ天文台が見えました。
「おぉ、これがあの有名なグリニッジ天文台か」と、心にじんとくるものがありました。入場料(といっても施設保護のための寄付ですが)を払い、中に入っていくと、ありました!本初子午線! 「ここが世界を東と西に分ける経線の始まりかぁ!」と感激し、お約束の子午線をまたいでの写真撮影をしました(その撮り方をするために、たくさんの人が並んでいましたよ)。写真を撮ったのが正午より少し前だったので、影がど真ん中に来ていないのが残念ですが、なんだか、世界の中心に来た気がして、本当に嬉しかったです。
なお、現代の科学で割り出した正式な子午線は、天文台の西、100m ほどのところにあるそうです。でも、地球の大きさからしたら、ほんの小さな誤差ですね。