五味先生よりロンドン便りが届いています
- 公開日
- 2021/06/28
- 更新日
- 2021/06/28
学校日記
梅雨の晴れ間が続きますね。今日も暑くなりそうです。ロンドンはずいぶん気候が違うようです。五味先生ロンドン便りが届きました。
ここからも→ロンドン便り No.4
皆さんお元気ですか? 日本近海ではもう、台風が発生しているようですね。毎年大きな被害が各地でありますが、今年はないことを願っています。そういえば、4年ほど前でしょうか、台風の影響で東小のプール沿いの大きな木が倒れ、フェンスを壊して道をふさいで通れなくなったので、前原方面の子の学校への出入りの道をかえたってこともありましたね。
英国では、もちろん台風はありません。強い風が吹くこともありますが、英語でいう’’storm’’「嵐・暴風雨」というほどでもないのです。雨は霧雨が多く、強く降ったなんてことは4月から1度もありません。だから以前も紹介したように、こちらの人はあまり傘をさしません。
天気も「西から東へかわる」日本とは違って、北海の方で発生した低気圧がスコットランドからイングランドに来ることが多いので、いわば「北から南へかわる」ことが多いようです。だから天気の悪い日は、北や北西からの風が吹いています。
よくロンドンの人は、「1日のうちに四季がある。」と言います。天気がよくて汗ばむぐらいの時と、ちょうど気持ちのよい過ごしやすい時、曇っていて肌寒さを感じる時、雨が降って凍えるような寒さの時が、一日のうちに目まぐるしくかわる日もあります。まさに1日のうちに四季を感じることが、何度かありました。
ロンドン日本人学校は、小学部も、高学年は教科担任制を行っています。私は6年B組の担任ですが、5・6年の理科と6年生の家庭科を教えています。自分のクラスの教科は、国語と理科、家庭科のみで、算数・社会・音楽・図工・体育は、それぞれ別の先生に教えてもらっています。英語については、個々の力によって6つのクラスに分かれ、6人の先生に教えてもらっています。ちなみにそのうちの4人はネイティブスピーカー(要するにイギリス人)で、全く日本語が話せない先生が、ほとんどです。このように、多くの先生によって教科指導をしてもらっています。6年生は2クラス合わせて33人。日本なら1クラスの人数ですが、ここロンドンでは、どの学年も同じような人数ですが、30人を超えると2クラスに分けています。そのかわり、理科のTTの先生や、算数の少人数の先生はいません。もともとが、少人数のクラスだからでしょうか。
5・6年生の理科の教科書は、犬山と同じ大日本図書ですが、理科を教えていて困ったことがいくつかあります。まずは6年生の理科で、植物の葉に日光を当て、葉にデンプンができることを確かめる実験です。ところが実験を始めても日照不足で、日光が当たっていたか当たっていなかったか比べようにも大きな差が確認できなかったのです。教科書のように、ヨウ素デンプン反応で日なたの葉が青紫色に、日陰の葉がそのままの色に、などという明らかな結果が得られなかったのです。同じく植物の水の通り道を調べる実験も、食紅は手に入れたのですが、明らかな天候不良により、植物の給水が思うように進みませんでした。それが予備実験の段階で分かったので、ホウセンカやジャガイモをあきらめ、セロリで代用しました。その結果、茎の道管ははっきり見えましたが、スーパーで買ってきたセロリです。根がありません。それに葉の付け根は観察できましたが、葉の断面はうまく見えませんでした。こんな時は、学習のまとめをNHK for school の動画で行うより仕方がないこともあります。ここにも、外国で、日本と同じカリキュラムで学習を進める場合の困難があります。
他にも、5年生のメダカの学習もたいへんでした。いやぁ、びっくりですよ!