ちょっといい話
- 公開日
- 2022/04/26
- 更新日
- 2022/04/26
お知らせ
スケッチブック
祖母が弱ってきて、寝たきりになった時、遊び盛りだった私は見舞いにも行かなかった。母から、「もう何もわからなくなってしまって意識もない、いよいよだ」と聞かされて、さすがに心苦しく思い、顔を見せに行くことに。病室に入ると、やせ細った姿の祖母がいました。母に「手にぎってあげなさい」と言われ、そっと握ると意識のないはずの祖母が、手を強く握り返してきて、目からは涙が……。握った手のぬくもりから、幼い頃手をつないでいろいろなところに連れて行ってもらった記憶か蘇って号泣してしまいました。
祖母が亡くなった後、遺品の中からスケッチブックが……。まだ意識のあった頃に、病室で書いたと思われる絵には私や、孫たちの絵で埋まっていました。